2012年度に中央区及び中央区の企業、NPO法人で運営した「都心型協働社会システム協議会(事務局:NPOサポートセンター)」で2013年2月13日に実施した講座について、全2回でご紹介します。
日本アイ・ビー・エム株式会社 社内チームで取組む地域貢献活動 (前編)
プロボノの進め方を紹介(日本アイ・ビー・エム株式会社 エンタープライズ事業部 小林健輔氏)
中央区に本社を構える日本アイ・ビー・エム株式会社(以下IBMと表記)は、企業として積極的に社会貢献活動(プロボノ活動)を行っています。
プロボノの語源は、ラテン語で「公共善のために」という意味で、プロボノを「本業で培った専門的スキルを活かし、社会貢献するボランティア活動」と位置付けて取り組んでいます。
IBMのプロボノの進め方
プロボノ活動は6カ月間で進めます。最初の1カ月間は準備期間として、プロボノのメンバーを社内で募集します。それと並行して、NPO支援団体を通じて支援先のNPOの調整を行います。
プロボノの活動期間4ヶ月間に取り組む課題や支援テーマをNPOと合意したうえでプログラムを実施します。支援プログラム実施後は、NPOから振り返りのフィードバックを必ず貰うようにし、次回の支援プログラムを計画するときの重要なインプットとして役立てています。そして、残りの1カ月間でプロボノ活動の精査や次回のプログラムの計画を行います。
「NPOとどう関わるか」など、質問続出
4ヶ月間の実施期間について
支援するNPOとは、「4ヶ月間で何をしなければならないのか」を徹底的に議論します。NPOによっては、沢山やりたいこともあれば、数多くの課題があるところもあります。そのような中で優先順位を決め、ゴールを設定します。ゴールがイメージできた後は、取り組まなければいけない問題を詳細に整理していきます。このような進め方で最も重要な点は、初めに行う「ゴール設定とプログラム全体の流れをNPOと合意すること」です。
現状分析から始まり、会員に対してどのような働きかけをするのかという視点で支援プログラムが設定されています。この支援プログラムの成果としては、新規個人会員をどのように増やすかという実施計画を策定し、NPOへ提供しました。
次回「後編」は、プロボノから得られるメリットについて解説します。
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