協働ステーション中央では、区内企業の地域貢献活動について、担当者に取材をしています。協働ステーションとの関わりや、企業が社会貢献活動を始めるきっかけや気をつけていること、進める上でのポイントなどを伺いました。
新日本科学の皆様とファミリーハウスの植田桃子さん(前列中央)
企業取材 第3回
株式会社新日本科学 臨床事業部 東京開発部
照沼 脩 氏
■ 入社1 ~ 3年の社員が取組むXUP活動
中央区明石町に東京本社を構え、医薬品の開発支援業務を行っている㈱新日本科学では、入社1~3年目の社員教育制度として、「XUP」と呼ばれる活動を行っています。XUP活動は約10年続いており、自律主体と自己成長、そして達成感を得ることを目的とし、通常業務では身に付かないスキルの習得を目指して活動をしています。
■ XUP活動を通じた「社会貢献活動」を目指す
現在、XUP活動は全拠点で総勢100名以上の社員から構成されており、各チームで決定したテーマのもと、定期的なミーティングを重ねながら最終的な成果を、社長はじめ経営陣に対して報告する流れとなっています。また、各チームでは過去にXUPを経験した先輩社員から適宜アドバイスを頂きながら、成果の質を高めています。
本チームでは、今年度のテーマを「社会貢献活動」と設定し、週1回のミーティングを重ねてきました。本業である医薬品開発支援という業務も、様々な病気で苦しんでいる患者さんへいち早く薬を届けるという社会貢献の一つですが、自チームにおけるXUP活動でも医療や薬に関するボランティア活動を実施することにより、社会に対して貢献したいとの思いからこのテーマを設定しました。
■ いざ始めようとすると、何を、どのようにしたらいいのか分からない
普段の業務では患者さんと接する機会がないことから、本チームでの社会貢献の活動先は患者さんと接することができるボランティア活動としようとの案が当初出ていました。しかし、いざボランティア活動をしようにも、右も左も分からない状態だったため、まずは情報収集することから始めようと考えました。
なかなか方向性が決まらず、困っている時に「協働ステーション中央」との出会いがあり、さらに中央区での社会貢献活動についての情報収集を続けている中で、「十思カフェ」とつながることができました。「十思カフェ」の11月のゲストが、難病で入院するお子さんのご家族をケアしている認定NPO法人ファミリーハウスだったこともあり、自分たちの今後のXUP活動の方向性の明確化につなげるために、チームで参加することになりました。
■ まずは知ることから
ファミリーハウスの植田桃子さんへのインタビューを通して、ハウスの清掃活動のように裏方として患者さんをサポートできる活動もあることを知りました。さらに、ボランティア活動参加者の体調管理がボランティア活動を行う上で重要であることに改めて気付きました。弊社では、『創薬と医療技術の向上を支援し、人類を苦痛から解放すること』を使命として医薬品開発支援業務に取り組んでいますが、その使命を果たすには自分たちの健康第一が不可欠であるという点は共通していると言えます。
本業務の合間という限られた時間の中での活動とはなりますが、今後は可能な限り協働ステーション中央との連携を図りつつ、地域交流を踏まえた「患者さんと接することができるボ
ランティア活動」を形にできるよう、実践に向けて引き続き努力していきたいと思います。
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